「出納」は「すいとう」と読み、「金銭や物品の出し入れ」を意味します。「しゅつのう」や「でのう」ではありません。
経理や会計の分野で頻繁に使われる重要な用語ですが、読み間違えると恥をかく可能性があります。
よくある間違い例と正しい読み方
読み間違いのパターン
「出納」の読み方でよくある間違いは以下の通りです:
間違った読み方:
- 「しゅつのう」(×)
- 「でのう」(×)
- 「しゅっとう」(×)
正しい読み方:
- 「すいとう」(○)
意味と使い方
「出納」は金銭や物品の出し入れ、およびその記録や管理を意味します:
使用例:
- 「出納業務を担当する」(○)
- 「出納帳を記入する」(○)
- 「出納管理を厳格化する」(○)
なぜ間違えやすいのか
漢字の通常の読み方との違い
「出」と「納」を普通に読むと:
- 出: しゅつ、で(る)、だ(す)
- 納: のう、おさ(める)
しかし、熟語「出納」では特殊な読み方「すいとう」となります。これは湯桶読み(ゆとうよみ)の一種ではなく、慣用的な読み方です。
語源から理解する
「出納」の「すいとう」という読みは、以下から来ています:
- 「出(す)」+「納(いれ)」 → すいとう
- 出すこと(支出)と納めること(収入)
- これらを合わせて「すいとう」と読む慣用
覚え方・使い分けのコツ
関連用語と一緒に覚える
「出納」を含む用語をまとめて覚えましょう:
- 出納係(すいとうがかり) = 金銭の出し入れを管理する係
- 出納帳(すいとうちょう) = 金銭の出入りを記録する帳簿
- 出納業務(すいとうぎょうむ) = 金銭の管理業務
- 出納簿(すいとうぼ) = 金銭出納の記録簿
「収支」との関連
同じような意味の言葉と比較して覚えましょう:
- 出納(すいとう): 金銭や物品の出し入れ
- 収支(しゅうし): 収入と支出
ビジネスシーンでの使用例
経理業務の説明
「当社では出納業務の透明性を確保するため、複数名でのチェック体制を敷いています」
求人募集
「経理部門で出納業務を担当していただける方を募集しています」
会議での発言
「出納管理システムを導入することで、ミスの削減が期待できます」
関連する経理用語
出納に関する用語
- 現金出納帳(げんきんすいとうちょう): 現金の出入りを記録する帳簿
- 出納責任者(すいとうせきにんしゃ): 出納業務の責任者
- 出納記録(すいとうきろく): 金銭の出し入れの記録
類似の概念
- 会計(かいけい): より広い意味での金銭管理
- 経理(けいり): 経営に関する事務処理全般
- 財務(ざいむ): 資金の調達と運用
よくある質問
Q. 「出納」は経理専門用語ですか?
A. はい、主に経理・会計の分野で使われる専門用語です。日常会話ではあまり使いません。
Q. 「収支」と「出納」の違いは?
A. 微妙に異なります:
- 出納: 金銭や物品の出し入れそのもの、およびその管理
- 収支: 収入と支出の差、バランス
Q. 公的機関でも使われますか?
A. はい、官公庁でも頻繁に使われます。「出納長」「出納局」などの役職名もあります。
Q. 「すいとう」と読む理由は?
A. 「出す(だす)」の音便形「す」と、「入れる(いれる)」を表す「とう(納)」が合わさった慣用的な読み方です。
Q. 履歴書に「出納業務経験あり」と書く場合は?
A. 漢字で「出納業務」と書いて問題ありません。採用担当者は正しく「すいとう」と読めます。ふりがなは不要です。
Q. 口頭で説明する際の注意点は?
A. 「すいとう」と言っても分からない人がいる可能性があるため、「金銭の出し入れ管理」と補足説明すると親切です。
まとめ
- 「出納」は「すいとう」と読む
- 「しゅつのう」「でのう」は誤った読み方
- 意味は「金銭や物品の出し入れとその管理」
- 経理・会計分野で使われる専門用語
- 「出納帳」「出納係」「出納業務」などの関連用語も同じく「すいとう」
- 「す(出す)」+「とう(納める)」の慣用的な読み方
- ビジネスでは経理部門や財務管理の文脈で使用
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