「させていただく」の乱用に注意

ビジネスの場で恥をかかないために、押さえておきましょう。 「させていただく」は便利ですが、乱用すると不自然になります。必要な時だけ使い、普段は「いたします」などシンプルな表現を選びましょう。文化庁の「敬語の指針」でも、安易な使用は避けることが推奨されています。

覚え方・使い分けのコツ

許可と恩恵の両方があるときだけ「させていただく」と覚えましょう。迷ったら「いたします」を使う方が、無難で自然なことが多いです。

よくある間違い例と正しい使い方

不自然な使い方

  • × 「説明させていただきます」(説明に相手の許可は不要→「説明いたします」)
  • × 「ご連絡させていただきます」(連絡に許可は不要→「ご連絡いたします」)
  • × 「拝見させていただきます」(拝見は謙譲語で十分→「拝見いたします」)
  • × 「承知させていただきました」(承知に許可は不要→「承知いたしました」)
  • × 「検討させていただきます」(検討に許可は不要→「検討いたします」)

適切な使用例

相手の許可が必要な場合

  • ○ 「休暇を取らせていただきます」
  • ○ 「本日は早退させていただきます」
  • ○ 「お時間をいただき、お伺いさせていただきます」

自分に恩恵がある場合

  • ○ 「ご宴会に参加させていただきます」
  • ○ 「貴重な機会をいただき、発表させていただきます」
  • ○ 「お力になれれば幸いです。ご一緒させていただきます」

代替表現

  • 「いたします」(○ シンプル)
  • 「申し上げます」(○ 丁寧)
  • 「お願いいたします」(○)
  • 「させていただきます」→「いたします」に置き換えるとすっきりする場合が多い

よくある質問(FAQ)

Q. 「させていただく」は完全に避けるべき?

A. 避ける必要はありませんが、乱用は避けることが推奨されます。休暇や参加など、許可・恩恵がはっきりしている場面では適切に使えます。

Q. 英語で equivalent な表現は?

A. 日本語の「させていただく」は謙譲のニュアンスがあるため、英語に直接対応する表現はありません。"I will" "I would like to" などで意訳されます。

Q. 上司への報告で「させていただきます」は?

A. 内容次第です。許可を得て行う行為なら適切ですが、単なる報告なら「いたします」の方が自然です。

Q. 文化庁の見解は?

A. 文化庁「敬語の指針」では、相手の許しや恩恵がある場合に使うことを推奨し、安易な使用は不自然としています。

Q. 「お送りさせていただきます」は?

A. 「お送りいたします」の方が自然な場合が多いです。送る行为に相手の特別な許可は不要なことが多く、「させていただく」は冗長になりがちです。

まとめ

許可と恩恵が必要な時だけ「させていただく」を使う。他にも重要なポイントがありますが、まずはこの点を押さえておけば、実務では十分役立つはずです。

適切な使用条件

「させていただく」が適切なのは、次の2つを満たすときです。

  1. 相手の許可や許容が必要である
    (相手の了承があって初めてその行動が可能な場合)

  2. その行動によって、自分側に恩恵や利益がある
    (相手に許可をもらうことで、自分が得をする・ありがたく思う場合)

例:休暇を取る、参加する、見学する、など

なぜ乱用が問題か

許可も恩恵もない行為に「させていただく」を付けても、丁寧さは増えません。むしろくどく、不自然に聞こえます。シンプルに「いたします」「申し上げます」の方が、自然で分かりやすい表現になります。

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