間違えやすい日本語辞典

「よろしかったでしょうか」は間違い?正しい敬語表現とビジネスマナー

「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」という表現、コンビニやレストランでよく聞きますよね?実はこの「よろしかったでしょうか」という過去形は不適切とされています。正しい敬語表現を身につけましょう。

「よろしかったでしょうか」の問題点

「よろしかったでしょうか」が不適切とされる理由は、現在確認すべきことを過去形で尋ねているためです。

  • 「よろしかった」= 過去形
  • 現在の状況を確認するのに過去形はおかしい
  • 「バイト敬語」「ファミコン言葉」と呼ばれる

正しい表現

「よろしいでしょうか」が正しい

現在形を使う

  • ○ 「ご注文は以上でよろしいでしょうか
  • ○ 「こちらでよろしいでしょうか
  • ○ 「この内容でよろしいでしょうか

その他の正しい表現

  • ○ 「以上でよろしいですか」(カジュアル)
  • ○ 「こちらでお間違いございませんか」(より丁寧)
  • ○ 「ご確認いただけますでしょうか」(別の表現)

よくある間違い例と正しい使い方

間違った表現(過去形)

  • × 「ご注文は以上でよろしかったでしょうか
  • × 「こちらでよろしかったですか
  • × 「この内容でよろしかったでしょうか

正しい表現(現在形)

確認する場合

  • ○ 「ご注文は以上でよろしいでしょうか
  • ○ 「こちらでよろしいですか
  • ○ 「この内容でよろしいでしょうか

より丁寧な表現

  • ○ 「ご注文はこちらでお間違いございませんでしょうか
  • ○ 「内容をご確認いただけますでしょうか」

覚え方・使い分けのコツ

現在のことを確認するなら現在形「よろしいでしょうか」と覚えましょう。

なぜ過去形が使われるのか

「よろしかったでしょうか」が広まった理由:

  1. 婉曲表現として:過去形の方が丁寧に聞こえる
  2. 北海道方言の影響:北海道では過去形を使う方言がある
  3. 接客業での定着:コンビニやレストランで広まった

しかし、正しい日本語ではないとされています。

ビジネスシーンでの使用

電話での確認

お電話番号はこちらで
よろしいでしょうか?

メールでの確認

以下の内容でよろしいでしょうか。
ご確認のほどよろしくお願いいたします。

会議での確認

このスケジュールで
よろしいでしょうか?

よくある質問(FAQ)

Q. 「よろしかったでしょうか」は完全に間違い?

A. 文法的には間違いではありませんが、現在のことを過去形で尋ねるのは不自然とされています。ビジネスシーンでは避けるべきです。

Q. 北海道では正しい表現?

A. 北海道の方言では過去形を使う習慣がありますが、標準的な日本語としては「よろしいでしょうか」が正しいです。

Q. コンビニで使われているから正しいのでは?

A. 接客業で広まっていますが、「バイト敬語」として批判されています。正しい日本語を使える方が好印象です。

Q. 「よろしかったでしょうか」を聞いたらどう反応すべき?

A. 相手の誤りを指摘する必要はありません。自分は正しい表現を使うことを心がければ十分です。

Q. 英語では何と言う?

A. 「Is this okay?」「Is this correct?」「Would this be alright?」などが該当します。現在形を使います。

まとめ

  • 「よろしかったでしょうか」は不適切な過去形
  • 正しくは「よろしいでしょうか」
  • 現在のことは現在形で確認する
  • 「バイト敬語」として批判されている
  • ビジネスシーンでは正しい表現を使うべき

正しい敬語を使うことで、ビジネスパーソンとしての信頼性が高まります。「よろしいでしょうか」を正しく使いましょう。

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