間違えやすい日本語辞典

「了解しました」vs「承知しました」上司に使える表現はどっち?

「了解しました」と「承知しました」、ビジネスメールでどちらを使うべきか迷ったことはありませんか?実はこの2つは敬意のレベルが異なり、使い分けが必要です。上司や取引先に対して適切な表現を使えるよう、正しい使い分けを身につけましょう。

「了解しました」と「承知しました」の違い

「了解しました」の位置づけ

「了解しました」は、同僚や部下に対して使う表現です。

  • 丁寧語ではあるが、謙譲の意味が弱い
  • 対等な関係で使う
  • 上司や取引先には不適切とされることが多い

「承知しました」の位置づけ

「承知しました」は、上司や取引先に対して使う表現です。

  • 謙譲の意味が強い
  • 目上の人に対して使う
  • ビジネスシーンで最も無難な表現

よくある間違い例と正しい使い方

不適切な使い方

  • × 「部長、了解しました」(上司に対して使用)
  • × 「お客様、了解いたしました」(取引先に対して使用)

正しい使い方(承知しました)

  • ○ 「部長、承知しました
  • ○ 「お客様、承知いたしました
  • ○ 「ご指示の件、承知いたしました

「了解しました」を使える場面

  • ○ 「同僚Aさん、了解しました
  • ○ 「部下Bくん、了解しました
  • ○ 「チームメンバーへ:了解しました

覚え方・使い分けのコツ

上司・取引先には「承知しました」、同僚・部下には「了解しました」と覚えましょう。

判断基準

相手 適切な表現 理由
上司 承知しました 謙譲の意味が必要
取引先 承知しました 丁寧さが必要
同僚 了解しました 対等な関係
部下 了解しました 立場が上

さらに丁寧な表現

より丁寧に言いたい場合

  • ○ 「かしこまりました」(最も丁寧)
  • ○ 「承知いたしました」(丁寧)
  • ○ 「承りました」(格式が高い)

カジュアルな場面

  • ○ 「了解です」(社内チャットなど)
  • ○ 「わかりました」(口頭での会話)

よくある質問(FAQ)

Q. 「了解いたしました」なら上司に使える?

A. 「いたしました」を付けても、基本的には同僚・部下向けの表現です。上司には「承知しました」を使う方が無難です。

Q. メールでは「承知しました」、口頭では「了解しました」?

A. いいえ、口頭でも上司には「承知しました」を使いましょう。メールも口頭も、相手に応じて使い分けます。

Q. 「了解」は軍隊用語だから失礼?

A. 確かに軍隊用語として使われていた歴史がありますが、現代では一般的なビジネス用語です。ただし、目上の人には「承知」を使う方が適切です。

Q. 社内チャットでも「承知しました」を使うべき?

A. 社内チャットでは、上司には「承知しました」、同僚には「了解です」のようにカジュアルに使い分けても問題ありません。

Q. 「かしこまりました」と「承知しました」の違いは?

A. 「かしこまりました」の方がより丁寧で、接客業や重要な取引先に対して使います。「承知しました」は一般的なビジネスシーンで広く使えます。

まとめ

  • 上司・取引先には「承知しました」を使う
  • 同僚・部下には「了解しました」でOK
  • より丁寧にしたい場合は「かしこまりました」
  • メールでも口頭でも、相手に応じて使い分ける
  • 迷ったら「承知しました」が無難

正しい敬語を使うことで、ビジネスシーンでの信頼性が高まります。「承知しました」と「了解しました」を正しく使い分けましょう。

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