間違えやすい日本語辞典

「ご承知おきください」の意味とビジネスでの正しい使い方

「ご承知おきください」という表現、メールや文書で見かけますよね?「ご承知おきください」とは「知っておいてください」という意味ですが、使い方には注意が必要です。正しい使い方を身につけましょう。

「ご承知おきください」の意味

「ご承知おきください」とは、あらかじめ知っておいてください、承知しておいてくださいという意味です。

  • 知っておいてもらう
  • 理解しておいてもらう
  • 事前の周知
  • やや上から目線の表現

使い方の注意点

やや上から目線のニュアンス

「ご承知おきください」は、相手に一方的に知識を押し付けるニュアンスがあります。

  • 命令的な印象
  • やや強い言い方
  • 目上の人には不適切
  • 同僚や部下に使う

より丁寧な表現

目上の人や お客様には、以下の表現が適切です。

  • ○ 「ご了承ください」
  • ○ 「ご理解ください」
  • ○ 「お含みおきください」
  • ○ 「ご容赦ください」

正しい使い方

「ご承知おきください」の使用例

社内通知

  • ○ 「システムメンテナンスを実施いたします。ご承知おきください
  • ○ 「規定が変更となりました。ご承知おきください

注意事項の周知

  • ○ 「駐車場は利用できません。ご承知おきください

より丁寧な表現(推奨)

お客様へ

  • ○ 「システムメンテナンスを実施いたします。ご了承ください
  • ○ 「営業時間が変更となります。ご理解いただけますと幸いです

目上の人へ

  • ○ 「規定変更の件、お含みおきください
  • ○ 「ご迷惑をおかけいたしますが、ご容赦ください

覚え方・使い分けのコツ

「ご承知おきください」はやや上から目線、より丁寧な表現を選ぶと覚えましょう。

類似表現との使い分け

表現 ニュアンス 適した相手
ご承知おきください やや命令的 同僚・部下
ご了承ください 理解を求める 一般的
ご理解ください 理解を求める 一般的
お含みおきください 丁寧 目上・お客様
ご容赦ください 謝罪を含む 目上・お客様

漢字の意味

  • 承知= 承って知る、理解する
  • おき= 置く、留める
  • ご承知おきください= 承知して留めておいてください

ビジネスシーンでの使用例

社内メール(同僚へ)

明日の会議は10時開始となります。
ご承知おきください。

お客様への通知(より丁寧に)

システムメンテナンスのため、
明日10時〜12時はサービスを
停止させていただきます。
ご了承くださいますよう
お願い申し上げます。

代替表現

「ご承知おきください」の代替表現

より丁寧な表現

  • ○ 「ご了承いただけますと幸いです」
  • ○ 「ご理解賜りますようお願い申し上げます」
  • ○ 「お含みおきいただければ幸いです」

カジュアルな表現

  • ○ 「ご確認ください」
  • ○ 「お知らせいたします」

よくある質問(FAQ)

Q. 「ご承知おきください」は失礼?

A. 目上の人やお客様に対してはやや失礼な印象を与える可能性があります。「ご了承ください」など別の表現を使いましょう。

Q. 社内メールでは使える?

A. 同僚や部下への通知であれば使えますが、上司にはより丁寧な表現を選ぶべきです。

Q. 「ご承知おきください」と「ご了承ください」の違いは?

A.

  • ご承知おきください = 知っておいてください(やや上から)
  • ご了承ください = 理解して納得してください(一般的)

「ご了承ください」の方が丁寧で一般的です。

Q. 「お含みおきください」との違いは?

A. 「お含みおきください」の方がより丁寧で、目上の人にも使えます。

Q. 英語では何と言う?

A. 「Please be aware」「Please note」「Please be advised」などが該当します。

まとめ

  • 「ご承知おきください」は「知っておいてください」という意味
  • やや上から目線のニュアンスがある
  • 目上の人やお客様には不適切
  • 「ご了承ください」「ご理解ください」の方が丁寧
  • 同僚や部下への通知に使う

正しい表現を使うことで、相手に適切な印象を与えられます。「ご承知おきください」の使い方に注意しましょう。

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