「乱高下」は「らんこうげ」と読み、「激しく上がったり下がったりすること」を意味します。「らんこうか」ではありません。
株価や為替レート、市場動向を表現する際に頻繁に使われる経済用語です。読み間違えると恥をかく可能性があります。
よくある間違い例と正しい読み方
読み間違いのパターン
「乱高下」の読み方でよくある間違いは以下の通りです:
間違った読み方:
- 「らんこうか」(×)
- 「みだれこうか」(×)
- 「らんたかさが」(×)
正しい読み方:
- 「らんこうげ」(○)
意味と使い方
「乱高下」は激しく上昇と下降を繰り返すことを意味します:
使用例:
- 「株価が乱高下している」(○)
- 「為替市場が乱高下した」(○)
- 「原油価格の乱高下が続く」(○)
なぜ間違えやすいのか
「下」の読み方の多様性
「下」という漢字には多くの読み方があります:
- 音読み: か、げ
- 訓読み: した、しも、もと、さ(げる)、くだ(る)、お(りる)
「下落(げらく)」「降下(こうか)」など、「げ」と読む熟語もあれば「か」と読む熟語もあるため、混乱しやすいのです。
「高下」の読み方
「高下(こうげ)」という熟語があります:
- 高下(こうげ): 高いことと低いこと、上下すること
- 乱高下(らんこうげ): 激しく高下すること
「高下」が「こうげ」なので、「乱高下」も「らんこうげ」となります。
覚え方・使い分けのコツ
「高下(こうげ)」から派生
基本となる熟語を覚えましょう:
- 高下(こうげ) = 高いことと低いこと
- 乱高下(らんこうげ) = 激しく高下すること
類似の経済用語と一緒に覚える
株価や市場の動きを表す用語と関連付けて覚えましょう:
- 上昇(じょうしょう): 上がること
- 下落(げらく): 下がること
- 変動(へんどう): 変わること
- 乱高下(らんこうげ): 激しく上下すること
ビジネスシーンでの使用例
経済ニュースの報道
「本日の東京株式市場は、米国の経済指標を受けて乱高下する展開となりました」
投資判断の説明
「為替相場の乱高下により、当社の業績予想には不確実性が伴います」
市場分析レポート
「原油価格は先月から乱高下を続けており、今後の動向を注視する必要があります」
「乱高下」と類似表現の違い
「乱高下」と「変動」
程度が異なります:
- 変動(へんどう): 変化すること(穏やかな変化も含む)
- 乱高下(らんこうげ): 激しく上下すること(激しい変動)
「乱高下」と「急騰急落」
ニュアンスが異なります:
- 急騰急落(きゅうとうきゅうらく): 急激に上がったり下がったりすること
- 乱高下(らんこうげ): 頻繁に激しく上下を繰り返すこと
「乱高下」と「暴落」
方向性が異なります:
- 暴落(ぼうらく): 急激に大きく下がること(一方向)
- 乱高下(らんこうげ): 上下両方向に激しく動くこと
よくある質問
Q. 「らんこうか」と読む人が多いのはなぜですか?
A. 「下落(げらく)」「降下(こうか)」など、「か」と読む熟語が多いためです。しかし、「高下(こうげ)」という熟語があり、そこから「乱高下」も「らんこうげ」となります。
Q. 株価以外にも使えますか?
A. はい、激しく上下する現象全般に使えます:
- 気温の乱高下
- 人気の乱高下
- 支持率の乱高下
ただし、経済・市場関連での使用が最も一般的です。
Q. どのくらいの変動を「乱高下」と呼びますか?
A. 明確な基準はありませんが、通常より大きく、かつ頻繁に上下する場合に使われます。1日で数%以上の変動が繰り返される場合などが該当します。
Q. 「乱高下する」以外の言い方はありますか?
A. 以下のような表現も使えます:
- 「荒い値動きを見せる」
- 「激しく変動する」
- 「不安定な動きをする」
- 「ジェットコースターのような動き」
Q. ビジネス文書で使っても良いですか?
A. はい、経済・市場分析では一般的な用語です。正式な報告書やプレゼンテーションでも問題なく使えます。
Q. 英語ではどう表現しますか?
A. いくつかの表現があります:
- "volatile movement"(不安定な動き)
- "wild fluctuation"(激しい変動)
- "sharp ups and downs"(急激な上下)
まとめ
- 「乱高下」は「らんこうげ」と読む
- 「らんこうか」は誤った読み方
- 意味は「激しく上がったり下がったりすること」
- 株価、為替、原油価格などの市場動向を表すのに使用
- 「高下(こうげ)」という基本熟語から派生
- 「変動」よりも激しい動きを表す
- 経済ニュースやビジネス文書で頻繁に使われる
- 気温や人気など、市場以外の激しい変化にも使える
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