「拝聴」と「拝聴する」は間違い?正しい敬語表現

皆さんは正しく使えていますか? 「拝聴する」は正しい表現ですが、「ご拝聴する」は二重敬語で誤りです。謙譲語の使い方に注意が必要です。ビジネスシーンでよく使う表現なので、正しい形を身につけましょう。

覚え方・使い分けのコツ

「拝」がつく言葉は既に謙譲語なので、「ご」は不要と覚えましょう。同様に「拝見」「拝読」「拝受」も「ご拝見」「ご拝読」とは言わず、そのまま「拝見いたしました」のように使います。

言い換え表現

  • 「お聞きしました」(丁寧語)
  • 「伺いました」(謙譲語、「聞く」の謙譲)
  • 「聞かせていただきました」(謙譲語)

正しい使い方と誤り

正しい表現

  • 「拝聴いたしました」(○)
  • 「拝聴させていただきます」(○)
  • 「拝聴しました」(○)

「拝聴」はすでに「聴く」の謙譲語であり、それに「いたす」「させていただく」を付けて丁寧にした形は正しい用法です。

間違った表現

  • 「ご拝聴いたしました」(×)— 二重敬語
  • 「拝聴されました」(×)— 謙譲語に尊敬表現を重ねた誤り
  • 「ご拝聴ください」(×)— 「拝聴」は謙譲語のため、相手の行為には使えない

よくある間違い例と正しい使い方

間違った使い方

  • × 「ご拝聴いたしました」(二重敬語)
  • × 「お客様がご拝聴くださいました」(謙譲語を相手の行為に使用)
  • × 「ご拝聴させていただきます」(二重敬語)
  • × 「拝聴されました」(謙譲語に尊敬の「れる」を重ねた誤り)
  • × 「ご拝聴のほどよろしくお願いいたします」(謙譲語に「ご」を付けた誤り)

正しい使い方

  • ○ 「先日の講演を拝聴いたしました」
  • ○ 「本日は貴重なお話を拝聴でき、ありがとうございました」
  • ○ 「オンライン説明会を拝聴させていただきます」
  • ○ 「ご講演を拝聴し、大変勉強になりました」
  • ○ 「発表のほど、拝聴いたします」

ビジネスシーンでの使用例

講演・セミナー後のお礼

  • ○ 「本日はご講演を拝聴いたしました。大変参考になりました」
  • ○ 「貴重なお話を拝聴でき、誠にありがとうございました」

事前の申し出

  • ○ 「当日はぜひ拝聴させていただきたく存じます」

語源・「拝」の意味

「拝」は頭を下げて丁寧に行うという意味の接頭辞で、「拝見」「拝読」「拝受」と同様に、自分の行為をへりくだって表す謙譲語を作ります。すでに謙譲の意味が込められているため、さらに「ご」を付ける二重敬語になると誤りです。

よくある質問(FAQ)

Q. 「ご拝聴」は絶対に誤り?

A. はい、二重敬語とされ、文化庁の敬語の指針でも避けるべき表現です。「拝聴」だけで謙譲の意が十分に表れるため、「ご」は冗長かつ誤りです。

Q. 相手が講演を「聴いた」場合は?

A. 相手の行為には尊敬語を使います。「お聞きになりました」「ご聴講くださいました」「お聴きくださいました」などが適切です。「拝聴」は自分がへりくだって言う表現なので、相手には使いません。

Q. メールで使う場合の注意点は?

A. 「拝聴いたしました」は改まったお礼に適しています。カジュアルな文脈では「聞かせていただきました」「お話を伺いました」でもよいです。

Q. 「拝聴」と「拝聴する」の違いは?

A. 意味は同じです。「拝聴する」を丁寧にした「拝聴いたします」「拝聴させていただきます」がビジネスでは一般的です。

Q. 履歴書やスピーチで使える?

A. はい、講演やセミナー参加の経験を述べる際に「〇〇様のご講演を拝聴いたしました」のように使えます。

まとめ

  • 「拝聴する」は正しい
  • 「ご拝聴する」は二重敬語で誤り
  • 「拝」がつく言葉は既に謙譲語
  • ビジネスでは「拝聴いたしました」が適切
  • 相手の行為には「お聞きになりました」など尊敬語を使う

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